『さよなら向日葵』


街路樹の隅 ポツリと咲いた

太陽の花

木陰の下で 陽に背を向けて

うつむいたまま

あなたは温もり 散らした後

グラスの氷 溶ける間も待たず

靴をはいて 扉をしめる




さよなら向日葵

ひと夏 夢見の

熱い季節が 通り過ぎていく




窓を開ければ 別れに似合う

秋色の空

行き場違えた 涙の種が

風に流される



責めたりしないわ 最後くらい

ひとりの朝なら もう慣れたから

無難な日々に おかえりなさい



さよなら向日葵

ひと恋 夢見の

熱い季節が 終わろうとしてる




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